用語検索:

 

成型苗と自動移植機セット栽培(冬どり・春どり栽培)秋まき栽培春まき栽培

 

タマネギは他の野菜と異なり、貯蔵(ちょぞう)性があり省力(労をはぶくこと)・低コスト生産が可能です。そのため、産地間のリレー出荷の必要性が少なく、特定の産地に集中する傾向があります。タマネギの秋まき栽培では、1〜7月までの収穫を目指し多くの作型(さくがた)が開発されてきました。一方、春まき栽培では、生育期間が短いことから作型の分化は制限され、貯蔵期間の拡大(かくだい)に努力が注がれています。



北海道では、たねまき、整地、定植、防除(ぼうじょ)作業のほか、収穫でも機械化が定着しつつあります。タマネギ栽培で一番手間のかかるのが苗(なえ)の移植(いしょく)作業です。これを機械で早くすませることを可能にしたのが、育苗(いくびょう)トレイで育てる成型(せいけい)苗です。移植機に苗をトレイごと積み込むと、1本ずつ機械が自動的に植えていきます。機械を使うことで移植作業時間の大幅な短縮(たんしゅく)が可能になりました。



タマネギの新しい栽培方法にセット栽培があります。セット栽培とは、日長と温度条件で球が肥大(ひだい)する性質を利用して、苗のかわりに小球(オニオンセット)を養成して植え付ける栽培方法です。作型(さくがた)には11〜12月に収穫する冬どり栽培と、4月に収穫する初春とり栽培とがあります。いずれも、貯蔵(ちょぞう)タマネギの流通期に新鮮でやわらかいタマネギを出荷することにねらいがあります。


府県では夏期の暑さから秋まき栽培されるようになりました。当初直播(じかまき)もありましたが、早くから移植栽培が普及しました。秋まき栽培の作型(さくがた)分化は著(いちじる)しく、8〜10月まで播種(はしゅ)期が分散(ぶんさん)し、収穫期も3〜6月までとなっています。5〜6月収穫の中生(なかて)種・晩生(おくて)種を用いた作型が一般的で、つり玉にしたりハウスで乾燥貯蔵(ちょぞう)しながら出荷し、晩生種は冷蔵して翌年1月まで出荷します。主なものとしては、青切り栽培、普通栽培、葉タマネギ栽培、貯蔵栽培があります。


夏期の高温期を経るため、夏が冷涼(れいりょう)な東北の一部と北海道を中心に行われている作型(さくがた)です。5〜9月までの短い生育期間での栽培となるため、作型の分化はほとんど見られません。北海道では、明治時代に米国式大農法を取り入れたこともあり、タマネギの直播栽培(じかまきさいばい)が戦後も続きました。移植栽培で安定した収量が得られるようになり、昭和30年代に入り移植栽培に移行していきました。