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種の形発芽の様子

 

ソバは、双子葉(そうしよう)植物、離弁花類(りべんかるい)、タデ目のタデ科に属する草本です。穀物(こくもつ)のほとんどがイネ科の中で珍しい存在といえます。寒冷(かんれい)な気候に適し、生育期間が短いという特徴があります。


ソバの果実は痩果(そうか)で、ふつうは三稜(りょう)形ですが、まれに四稜形や二稜形のものもあります。先端には柱頭(ちゅうとう)の痕跡(こんせき)があり、基部(きぶ)には宿存がくがあります。果皮は俗にソバ殻(がら)といわれ、表面が平滑(へいかつ)で光沢(こうたく)があります。色は黒、黒褐色、褐色、銀灰色などがあり、斑紋(はんもん)も様々です。果皮は外表皮、中間組織(皮下組織)、褐色柔組織、内表皮からなり、薄く、種子から容易に離すことができます。果皮(かひ)に包まれた種子は種皮(しゅひ)、胚(はい)、胚乳(はいにゅう)からなります。胚は旋曲(せんきょく)した大きい子葉(しよう)を持ちます。


播種(はしゅ)後5〜7日で発芽します。胚軸(はいじく)が伸びて子葉(しよう)を地上に引き上げ、巻き込まれた子葉を解きながら胚軸(はいじく)を起こし、子葉を展開(てんかい)します。展開した子葉は黄色ですが、日光を受ければ1日で緑色になります。


ソバの葉はうすくてやわらかく、ハートの形をしています。下の方の葉は小さく、生長するにつれてだんだん大きな葉になり、上の方はまた小さくなります。てっぺんの葉は剣のさきのような形で、小さな葉になります。


茎は稜角(りょうかく)のある中空(ちゅうくう)で、無毛の軟弱な直立茎です。幼茎は淡緑色でやや紅色をおびますが、成熟期(せいじゅくき)に近づくにつれて紅色が強くなります。紅色の程度は品種や条件によって違います。茎の長さはふつう70〜100cmですが、条件によって40cmにとどまったり、2mを超えることもあります。主茎から葉腋(ようえき)に分枝(第1次分枝)し、第一次分枝からさらに第2次分枝、第3次分枝を生じます。 ソバの茎は、寒くなるとアントシアンという物質が茎のところにできて、紅くなります。紅い茎は、涼しくなると現れます。



本葉の第4〜6節の葉腋(ようえき)に最初の花房を分化し、この花房から開花が始まります。
ソバの花には、雌ずいが長く雄ずいが短い長花柱花(ちょうかちゅうか)と、雌ずいが短く雄ずいが長い短花柱花(たんかちゅうか)がほぼ半々に混じる虫媒花(ちゅうばいか)です。同型花同士では不和合性があり受精しません。
一つの花房は数個の子花をもつ小花房が総状(そうじょう)に着生(ちゃくせい)し、下部の小花房から開花を始めます。花は6mm前後の白色の小花で、まれに淡紅色のものもあります。花弁(かべん)はなく、がくに相当する部分が深く5裂した花被となっています。


主茎最下部から順次上の花房へ開花・結実(けつじつ)していき、数日遅れて枝の開花・結実がはじまります。開花期間は25〜40日で、開花後30〜35日で成熟(せいじゅく)に達します。

ソバの開花期間は長く、葉や茎の成長と同時に花も少しずつさきつづけ、実がなります。下の方に実がなっていても、上の方ではまだ花がさいています。そのため、ソバは一株で2000個も花をさかせますが、実として収穫できるのは10分の1くらいです。


根は幼根(ようこん)が伸びて主根となり、これに多くの分岐根を生じます。主根はふつう10〜20cmに達し、横の広がりも15〜30cmで、根系は一般的に小形です。