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アブラナ科の本家カブの色聖護院春の七草

 

カブはアブラナ科アブラナ属に属し、ダイコンはアブラナ科ダイコン属に属します。アブラナ科の本家はカブといえます。カブは染色体(せんしょくたい)数が10なのに対して、ダイコンは9。ダイコンはカブより1本足りません。分類学上では、カブはツケナやハクサイ、ハクラン、カラシナ、タカナの仲間にあたります。それに対して、ダイコンの仲間にはワサビダイコンやコールラビなどの少ない種類しかありません。


赤カブと呼ばれるカブの色は、アントシアン系色素によります。特に、紫赤色はシアニジン配糖体(はいとうたい)、紅色はペラルゴニジン配糖体のアントシアンです。なお、一部の品種には黄色の色素・フラボンが存在し、カブの花はキサントフィルとフラボノイドによって黄色をあらわします。


聖護院(しょうごいん)と言う名のダイコンは、形は偏球(へんきゅう)か長球で、色は白く、ギザギザ(欠刻と言う)の大きな葉を持ち、産毛の様な毛じが沢山生えています。根は甘味に富み、煮崩れが少なく、煮物に適しています。また、京都では千枚漬けにもよく用いられています。一方、聖護院カブは、聖護院ダイコンと同様に、煮食の他、千枚漬など加工用に広く使われています。葉は大きく、欠刻は浅く、毛じはありません。わが国のカブの仲間の内で、最も大きい品種です。この聖護院ダイコンと聖護院カブは、素人(しろうと)が見ると区別が出来ません。葉の形、欠刻の深浅、毛じの有無を、ジックリ見るほかありません。


「せり、なずな、ごぎょう、はこべら、ほとけのざ、すずな、すずしろ、これぞ七草」とうたわれる春の七草のうち、「すずな」はカブ、「すずしろ」はだいこんのことです。他の五種類はいずれも野生の草ですが、この二種類は古来から栽培されていました。